スポーツによるまちづくり推進事業
(プレミアリーグU-11チャンピオンシップ大会負担金)
1.はじめに
女川町では、大会や合宿などを誘致して、震災で減少したスポーツ施設の利用者を増加させ、地域経済を活性化させる「スポーツによるまちづくり」を目指しています。その取り組みの一つとして、プレミアリーグU-11チャンピオンシップというサッカーの全国大会を開催しています。
この大会には、1試合に必ず全員が出場するという「補欠ゼロ」の特別ルールがあります。SDGsの理念でもある「誰一人取り残さない」社会を目指すこの大会の考え方に共感し、令和4年度から大会実行委員会と協力し、女川町を会場に開催しています。
「必ず全員が出場できる」ことで、誰一人取り残されない社会について子どもたちが少しでも考えるきっかけになればと思っています。
2.実現したい未来
なぜ女川町でやっているの?そう思った方がいるかもしれませんね。この町だからこそ伝えられることがあると考えています。
女川町は、東日本大震災で甚大な被害を受けた町です。
大会に参加している子どもたちは、まだ産まれる前の出来事。大会の参加者全員に、震災学習のプログラムを行っています。
被害にあった建物を実際に見に行き、語り部から震災の講話を受けてもらいます。突然災害が起きて、今ある当たり前の環境が失われてしまう可能性があること。被害を最小限にするための防災がとても重要であることを伝えます。子どもたちは真剣なまなざしで受け止めてくれています。
女川の復興の歴史についても話を聞いてもらいます。復興はサッカーと同じで全員参加、協力が何より大切です。町民一人ひとりができることを精一杯取り組むことで、女川町は明るい町を取り戻してきました。震災の教訓を生かし、防災や命・仲間の大切さを次世代に伝えていくことは、私たち女川町の使命でもあるのではないかと考えています。
子どもたちは、3/11に行っている「幸せの黄色いハンカチプロジェクト」にも参加できます。犠牲になられた方々のご冥福と今を生きている方々の豊かな人生を願って、700枚ほどのハンカチを駅前に掲げています。講話で感じたことや、女川町へのメッセージを書いてもらうことで、女川町とのつながりを大切にしてもらいたいです。
復興の歴史・サッカー大会を通じて、全員で協力することの大切さや、辛いことがあっても立ち上がって挑戦する勇気等を子どもたちに学んでほしいです。仲間を大切にして、夢に向かって挑戦する子どもたちが増えることを願っています!
3.資金の使い道
プロジェクトで集まった資金は、子どもたちの交通費などの大会運営費用として活用させていただきます。
女川町は、仙台空港から車で2時間ほどかかります。現在は、交通費の補助を出すことができず、参加チームの負担が大きくなっています。より多くの子どもたちに参加してもらえるよう、手配を整えていきたいです。
また、震災学習のプログラムにおいて、子どもたちが地元に持ち帰って共有できるような資料(パンフレット等)も準備していく予定です。
皆様のご支援どうぞよろしくお願いします。
4さいごに
これは、子どもたちの成長の機会であると共に、防災の重要性を後世に伝えていく重要な取り組みです。
町内外の子どもたちにとって、多様な角度から気づきを与えられる機会になると思いますので、よりたくさんの子どもたちが参加できるような体制を整えていきたいです。
皆さんの応援、よろしくお願いします。