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防災関連
- Q. この計画で想定している災害の規模はどの程度か?
- A. 今回の震災の規模を下回る規模は想定していません。今回の震災が、1000年に一度の規模としても 最低限この規模をクリアできる復興計画を策定することとしています。
- Q. 地盤の嵩上げを行うのはなぜか?
- A.
震災による地盤沈下により、原型復旧だけでは復興は不可能と考えます。嵩上げなしには、計画全体の遂行は困難です。
この手法は奥尻や雲仙でも実施されており、新たな手法ではありません - Q. 津波避難対策の構築とはどのようなことか?
- A. ①情報伝達体制の構築、②避難ルート・避難先の確保、③町民参加型訓練の実施等を想定しています。
- Q. 今回の震災では道路が寸断されて、町が一時孤立状態になった。398号線以外にも副次的な交通網整備を考えているのか?
- A.
町全体が孤立しないように、398号以外に石巻市に通じるルートを確保したいと考えています。
国道398号石巻北部バイパスなども、道路高を再検討することなどを含め、早期実現を県に要請していきます。 - Q. 道路以外の人、物資の移送手段の整備は考えているのか?
- A. 離半島部を含め、ヘリポートの整備等を考えています。
- Q. 防災道路には津波の減衰能力を持たせるのか?
- A.
国道398号は、盛土などをして高所に造ることを想定し、津波の減衰能力を持たせます。
ほかにも津波減衰効果を有する公園、緑地等による対策を想定しています。 - Q. 自立型エネルギーの整備とはどのようなことか?
- A.
特に離半島部の集落について自立型をめざしたエネルギーの確保が必要と考えています。
太陽光等の新エネルギーの導入検討などを行っていきます。 - Q. 防災意識の啓発は、ハードの整備に隠れがち。50年、100年と伝えていくための取組みをどうするのか?
- A.
災害による犠牲者を慰霊し、その記憶を将来にわたり伝えていくことは、重要なことと認識しています。
各行政区の活動、学校教育、社会教育等を通じ、防災意識の啓発活動を継続して行い、50年、100年と記憶を伝えていくことが私たちの使命であると考えます。
また、災害記録誌の作成、災害遺構の保存等、目に見える形での整備を行っていきます。 - Q. 防災無線の津波避難呼びかけをもっと具体的にしてほしかった?
- A. 災害時の情報伝達上の課題、各地区の避難所運営方法の課題等、今回の災害の教訓を踏まえて防災対策を拡充します。
- Q. 町指定の避難場所に備蓄が少なかった?
- A. 災害時の情報伝達上の課題、各地区の避難所運営方法の課題等、今回の災害の教訓を踏まえて防災対策を拡充します。
- Q. 今回の震災では道路に電柱が横倒しになり通行できない場所があった。避難ルートの確保のため、できれば電柱の埋設を検討してほしい
- A. 電柱の埋設は、災害復旧に時間を要するため、現状は従来と同様の地上への設置を検討しています。
産業関連
- Q. 町の復興には、基幹産業である水産業の再開が急務、短期的な取組み課題と中長期的な取組み課題をどのように考えているのか?
- A.
①応急復旧による早期の再開、②本格整備による完全な再開 の2段階をイメージしています。
漁協、事業者に対する設備の更新などに合わせた構造改革に取り組むほか、最大限の財政支援などについて国県への要望を積極的に行っていきます。 - Q. 宮城県知事が提案している、養殖の漁業権を民間企業に開放する「水産業復興特区」の創設について、町はどう考えているのか?
- A. 女川町の地域性を考慮した場合、知事の構想をそのまま当てはめられるか疑問が残ります。事業者の皆様の意見も重要と考えます。 慎重な対応が必要であり、今後の動向を注視していきます。
- Q. 雇用の問題として、職を失った町の住民を優先的に雇用すべきと思うが、計画にはどのように反映させるのか?
- A.
町の自立的な復興のためには、復興期間中の地元住民の皆さんの積極雇用が重要と捉えています。
緊急雇用対策、中長期的雇用対策、新産業創出による雇用対策等をバランスよく組み合わせ、雇用を確保していきます。 - Q. 女川の再生を外にPRしていくことも重要。どのような方策を考えているのか?
- A.
町の復興を、住民だけでなく、広く内外に周知することは復興の重要なポイントです。
各種メディアを通じた情報発信、観光業の早期再開、新たな観光資源の開発、イベント開催による集客などにより、積極的なPRを行っていきます。 - Q. やれることから手をつけたいという人もいるはず(特に加工、販売)、行政の計画進行と民間の自発的行動の整合性をどのように調整していくのか?
- A.
当然のことではありますが、行政だけで町の復興は不可能です。住民、事業者が主体となった活動が本当の復興につながっていくものと考えます。
民間の活動動向は、常に注視し整合性を図っていきたいですし、行政が責任を持って取り組む事業等については、 しっかりとその姿勢を示すことも重要と考えています。 - Q. 無秩序な土地利用、開発を防止する対策はどう考えているのか?
- A. 復興計画の着実な実施のための理解と協力を求め、町が一丸となって復興を進めていくことが重要と考えています。
- Q. 将来に向けて希望が持てる産業復興について、どのような方策を考えているのか?
- A.
復興への情熱をとぎらせることなく継続させていくためには、復興期間中の節目節目で、復興を実感できることが重要と考えています。
ハード、ソフト両面での「目に見える」「実感できる」取組みを行っていきます。 - Q. 津波防災を中心とした災害学習の場として、ソフト、ハード面の整備を行い、外部からの誘客を図り、併せて観光等の産業を活性化させる考えはあるのか?
- A.
災害は世界のどこでも起こりうることであり、女川の経験を広く外部に伝えることも町の使命と考えています。
そして、この使命を効果的に活用し、町の活性化につなげていきたいと考えています。 そのための災害記録誌の作成、災害遺構の保存等を行っていきます。 - Q. 産業再建のためには資金が必要、事業者への財政支援についてどう考えているのか?
- A.
町の基幹産業である水産業の再生のためには財政出動は不可欠です。
①漁協の復興、②漁業従事者の再建、③養殖業者の再建、④漁港等インフラ整備に対し最大限の財政支援ができるよう、引き続き国県への要望を積極的に行っていきます。 - Q. 災害をばねに、より良いまちづくりをしていくための、産業面での新機軸はあるのか?
- A. 現段階で具体案はありませんが、例えば既存の女川ブランドの流通促進や新たなブランド創出など、 商工会、住民、行政が持てる知恵を出し合って、町の復興につながる新産業を創出していきます。
住環境
- Q. 居住地を集約することのメリット・デメリットは?
- A.
居住地の集約によるメリットは、行政サービスの充実が図られること。また、医療や福祉面においても、集約することによる時間的なメリットを含めて大きくなります。
例えば、居住地の集約化によって、電気や水道などのインフラ整備も短期間で行えるほか、それに伴う設備投資も少なく済みます。
逆に言えば、居住地が分散されると、インフラ整備に時間を要すことになり、その投資額も膨大になることが予想されるなどのデメリットが生じます。
福祉面などにおいても、集約化により、巡回や検診などの時間を短縮化することなどができます。 さらには、年々少子高齢化する現在社会にあっては、マンパワーが確保され、地域コミュニティの活性化に繋がるなどのメリットが挙げられます。 - Q. 応急仮設住宅の入居期間は2年間と聞いている。公営住宅などができるのは、さらにその先だと思うが、その間の手立ては?
- A. 既存の制度では、応急仮設住宅の入居期間は、ご指摘のとおり「2年間」です。しかし、今回の大震災は、その期間での復興は困難と考えられます。その間の「つなぎ」は、きちんと行っていきます。
- Q. 町中心部の安全な居住地の確保の具体案は、どのようなものを想定しているか?
- A. ①平地部の嵩上げによる居住地の確保、②適切な地域分けによる土地利用の推進などを考えています。 安全性と利便性を考慮した住みよいまちづくりをめざしていきます。
- Q. 離半島部の安全な居住地の確保の具体案は、どのようなものを想定しているか?
- A. ①高台移転、②新たな漁村づくりを想定しています。
- Q. 嵩上げによる宅地造成について、地震による地すべり等土砂災害の危険性はないのか?
- A. 今回の震災のような大きな揺れにも耐えられるよう、地質的な面や土木的な面などを考慮した十分な調査、確実な施工を心がけていきます。
- Q. 無秩序な土地利用、住宅建設を防止する対策はどう考えているのか?
- A. 復興計画の着実な実施のための理解と協力を求め、町が一丸となって復興を進めていくことが重要と考えています。
- Q. 強制的な土地の収用等、私権を制限することは考えているのか?
- A.
公共事業などにおいて地権者などの同意が得られない場合、強制的に土地を収用することは法律上可能ですが、そのような「しこり」が残る形での復興は、
現実的でなく、できる限り避けなければならないと考えています。
阪神淡路大震災では、震災特例を用いた土地区画整理事業や市街地再開発事業が行われました。 方針を打ち出す国の動向を注視するとともに、このような手法を研究していきます。
いずれにせよ、議論を尽くし、十分な合意形成のもと、適切な手法により復興が行われなることが望ましいと考えています。 - Q. 住宅建設のための資金的な支援(補助金、融資など)はどのような対策を講じるのか?
- A. ①住宅再建支援制度の活用、②融資制度の活用、③相談窓口の充実化、④二重ローン対策等必要な措置を講ずるとともに、新たな支援策等を創設。
- Q. 公共交通機関の整備は、特に交通弱者等への配慮をしてほしいが、どのように考えているのか?
- A.
被災前は、町内と町外を結ぶ公共交通機関、JRやミヤコーバスがありました。
現在は、JRの壊滅的な被災を受け、石巻、仙台方面の重要な足の確保が困窮を極めています。JRに対しては、早期復旧の要請を根気よく実施していきます。
ミヤコーバスについても、現状の被災状況を勘案したルートの確保や増便について要請していきます。
デマンド交通は、システム機器等の被災により現状での復旧には時間を要すが、再構築または新たな手法等に向け、関係機関等と協議を実施していきます。 - Q. 高齢者は自分の地域に住みたいが、自力で家を建てることができない。町営の住宅は建設するのか?
- A. 順次、災害公営住宅を整備していきます。
- Q. 家、船、養殖施設も流出し、自力で家を建てることは困難である。町営住宅的なものを建設できないか?
- A. 順次、災害公営住宅を整備していきます。
- Q. 水産加工施設の周辺は昼間人口が多いので、その背後地に住宅地を確保することが望ましいと考えるが、水産加工ゾーンの背後地に住宅を確保することは可能か?
- A. 水産加工施設の背後地となる宮ケ崎、石浜地区に、安全な住宅地を確保します。
- Q. 小乗地区内の高台に適地があり、コバルトラインとの接続も可能であると考えられるが、小乗地区への居住地設置は可能か?
- A. 小乗地区についても高台の住宅地を確保します。
- Q. 高齢者は高台での生活が負担になるが、何か高齢者への配慮は考えているか?
- A. 効果的なバス運行等を検討します。
- Q. 総合運動場を潰して清水地区に移転させる計画になっているが、40億円をかけた総合運動場をわざわざ潰さずに、清水地区を嵩上げし住宅地にした方がもっと早い復興になるのではないか。
- A.
清水地区は、今回の大津波で浸水しました。まずは、人命と財産を守るため、高台への住居の移転を考えています。
仮に運動施設が津波の被害を受けても再建することはできます。 総合運動場の施設の中には、相当な被害を受けており修繕に数億円かかるため、当初の方針通り清水地区に移転する計画としています。 - Q. 各地区には数件高台に残った家がある。集約されずにそのまま残ってしまうのか?
- A. 多くの居住地が移転した場合には、一緒に移転してはどうかという提案になると考えています。具体的な制度等に関する検討結果をふまえ、計画に反映します。
- Q. 仮設住宅に入居が決まっても仕事もお金もない人がいるが、支援はあるのか?
- A. いつかは支援を受ける生活から自立した生活に戻らなければなりません。 仮設住宅においても電気、水道等の料金は負担していただくことになりますので、ご理解いただきたいと思います。
計画期間
- Q. 復興期間「8年」は長い。短期でできるものでないことは理解するが、節目ごとの着地点、目に見える形での復旧復興、将来への希望の持続について、スケジュール管理をどう考えるか?
- A.
復興への情熱をとぎらせることなく継続させていくためには、復興期間中の節目節目で、復興を実感できることが重要と考えています。
スケジュールを確実に進めていく上でも、ハード、ソフト両面での「目に見える」「実感できる」取組みを行っていきます。 - Q. 県を含め県内自治体の復興計画期間は10年が主流で、女川の8年は短い。しっかりとした事業実施のためには、十分な計画期間をかけるべきではないか?
- A.
期間が長ければいいものができるというものではないと考えます。
計画の実施は、スピード感を持って取り組むべきものと考えており、県と比べ対象のエリアが狭い女川であれば十分可能な計画期間であると考えています。 - Q. 今後どの程度の人口規模を想定しているのか?
- A. 現時点の構想では具体的な人数は考慮していませんが、ある程度の人口規模の想定は必要であると考えています。
財源
- Q. とても1町でできる計画ではない。当然国県の支援が必要と考えるが、財政支援についての現在の見込みは?
- A. 個別法による財政支援、交付税による確実な財政措置、復興基金の創設など、ありとあらゆる方策を駆使し、 国県の財政支援を活用するとともに、新たな財政支援制度の創設についても引き続き、国県に積極的に働きかけていきます。
国・県・周辺市町村
- Q. 国・県に対して、女川独自の要望等どのようにしていくのか?
- A.
復興のためには、国県の支援は欠かせません。復興事業の中には、国県の直轄事業もあります。
こういった国県の関与は女川の自主的・主体的な復興計画とマッチするものでなければ意味がなく、国県には、 女川の地域的特徴等を踏まえた適切な支援を強く要請していきます。 - Q. 地域が主体となった復興が重要であるが、国県の支援は不可欠、その整合性について
- A.
町が描いた復興実現への道のりに国県の支援、関わりは不可欠です。
制度、財政、人的な支援はもとより、あらゆる支援の体系、枠組みを引き続き要望、要請していきます。
原発
- Q. 女川原発の安全対策、将来の方向性をどう考えるか?
- A. 女川町はこれまでも、日本のエネルギーを支える町を自負してきたところ。事業者には、これまで以上の安全の確保に配慮した取り組みを要請していきます。
- Q. 原発関連の雇用、津波で失われた還元施設の再建等どう考えるか?
- A. 原発に関連した雇用、還元施設どちらも町の将来にとって重要な要素。雇用を守り、還元施設の再建を事業者に要望していきます。
- Q. 復興方針には、原子力発電所の記載がないが、「安全・安心な港町」に原子力を無視することはいかがなものか?
- A.
引き続き安全を目指した取り組みを進めるよう事業者に要請していきます。
復興計画は町民の生活基盤に関する項目に限定し、発電所との共生については別途検討します。
その他
- Q. 高台移転の場合、その場所の地目は「山林」や「雑種地」である。「宅地」への変更は容易にできるのか?
- A. 本来、「山林」等を「宅地」に変更する場合は、農業委員会で決定することになりますが、現在は、県が代行して決定するなど、手続きが簡素化されています。
- Q. 中国人研修生を救った会社役員さんなど、今回の震災では多くの人が自らの危険をかえりみずに献身的、人道的な行動をとった。こうした記憶が忘れ去られないよう、どんな取り組みを行うのか?
- A.
災害による犠牲者を慰霊し、その記憶を将来にわたり伝えていくことは、重要なことと認識しています。
各行政区の活動、学校教育、社会教育等を通じ、防災意識の啓発活動を継続して行い、50年、100年と記憶を伝えていく事業などに取り組んでいきます。 また、災害記録誌の作成、災害遺構の保存等、目に見える形での整備も行っていきます。 - Q. JRの線路・駅の整備費用は国が負担するのか?
- A. 費用負担については、国やJR等が主体となります。
- Q. 道路はどの程度の幅員を検討しているのか?
- A. 国、県等と協議をしたうえで、より利便性・安全性を考慮した幅員、ルートを確定します。
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