私たち
女川で起業しました!Interview
女川のまちの皆さんと外の人とを繋げるコンテンツになるのではないか?そして、ビールで人を繋げることで、女川を知ってくれる人が増やしたいと思い、クラフトビール専門店を始めました。
木村 優佑 さん
1. 起業のアイデアや動機は何でしたか?
私は現在、道の駅おながわの中のシーパルピア女川でクラフトビール専門店「ガル屋Beer」を営業しています。東日本大震災で故郷である女川が甚大な被害を受け、「女川がなくなってしまうかもしれない」という危機感を持ち、自分も女川のために何かしなければと思うようになったのがきっかけです。
ビールに着目したのは、私自身、ビールをきっかけに友達が増えた経験があり、女川のまちの皆さんと外の人とを繋げるコンテンツになるのではないか?そして、ビールで人を繋げることで、女川を知ってくれる人が増えていくのではないかと思ったからです。
2. なぜ女川町を起業の拠点として選びましたか?
一番はやはり、自分の地元だからということと、震災を機に何かしたいと思ったからですね。実際に事業を始める前に持っていた女川のイメージは、人のつながりの強さが印象的で、商売も人のつながりで成り立っていたようなイメージでした。そのため、自分が商売を始めた時のイメージやビジョンも持ちやすかったと思います。
3. 起業過程で直面した主な課題は何でしたか?それらをどのように乗り越えましたか?
不安だったのは、価格も含め、馴染みのない“クラフトビール”を受け入れてもらえるのか?という点でした。
また、起業の際多くの人がぶつかる資金面的な部分の課題について、私の場合は、まず資金を貯めたり人とのつながりを増やすために2年ほど女川の企業で働いてから自分のお店を持とうと計画していましたが、助成金を紹介いただけたり、創業のサポートをいただけたりしたおかげで、結果的に約半年でお店を始めることができました。
4. 女川町の協力体制やサポートが起業活動にどのように影響しましたか?
現在女川町で行われている創業支援のモデルケースのような形でサポートをしていただきました。当時事業再建や創業の支援をしていたNPO法人アスヘノキボウや商工会の方々から、助成金の紹介や申請のための事業計画書の作成のサポートなどをしていただきました。
5. 地元の他のビジネスやコミュニティとの協力関係について教えてください。
小さい商店街なので、お店同士のご近所付き合いも多く、前職がIT系だったこともあり、周辺のお店のお困りごとを解決したり相談をしあうような関係性を築けていると思います。
あとは、女川で作った柚子を分けていただいてビールを作ったり、新鮮な魚を仕入れることができたり、フードの持ち込みを自由にしているので、周辺のお店でテイクアウトしたものを持ってこられるお客さんも多くいらっしゃいます。
また、ビールの持つ特性も相まって、「女川に来たらまずここに行ってみて!」と紹介してくださる方も多く、地元の方や移住者の方、そして、町外の方が集う場になっています。
6. 将来の展望や新たな挑戦について教えてください。
まずは、町内にもっと自家製ビールを広げたいです。今はまだ本業に直接繋がっていませんが、農業にも興味を持っています。ゆくゆくは自分で育てた果物でビールを仕込めたりしたら面白いなと思っています。
また、新型コロナウイルスの影響もあり、コロナ禍前より人の往来や賑わいが落ち着いてしまっている気がするので、もっと女川町の交流のハブとして力を発揮できたらと思っています。
7. これから起業や移住を考えている方へ一言
高校卒業から12年間東京で過ごしてUターンしたので、人の繋がりも薄くなって寂しい思いをするかと思っていましたが、女川町は人と人の距離が近くて、地元の人も接しやすく、とても親身なので、思ったほど寂しさはありませんでした。移住を検討している人でそう言った不安があれば、ぜひお店に遊びにきてください!移住者も含め、色々な方の集まる店なので、ご紹介します!
また、起業を考えている方も、私の経験をもとにご相談に乗ることもできますので、女川以外で起業したい方もお気軽にお話に来てください!