女川町誌 続編
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土器が確認されている。 なお、研究の進んだ今日、郷土研究班の報告内容を再検討する動きがある。特に、石英せきえいをまぶしたアスファルトが礫面に塗られているという報告は疑問視され、女川町教育委員会でも平成元年に再調査を実施した。その結果、岩石の節理面が風化し、硬質の石英質部分が露出したものであると考えられた。 〔時期・型式名〕縄文時代早期・前期(上川名、大木2a・2b、4)・中期(大木8a・8b、10)・後期(南境、宝ヶ峯)・晩期、弥生時代(桝形囲)、古墳時代(南小泉)、平安時代 〔人工遺物〕土器|縄文土器、弥生土器、土師器、須恵器、製塩土器。石器|石鏃、石錐、石匙、石皿、凹石、磨石、打製石斧、磨製石斧、石剣、石棒、軽石製浮子うき、砥石、石錘、石製小円盤、岩版。土製品|土偶、土製円盤(土器片再利用)、耳飾り、土錘。骨角器|釣り針(錨型等)、小玉、腕飾り、尖頭せんとう器、骨刀、角箆、骨箆、骨針、銛(古式)、鏃、垂飾品、耳飾り 〔自然遺物〕貝類|カキ、アワビ、イガイ、レイシガイ、クボガイ、アサリ、ハマグリ、オオノガイ、ヒオウギガイ、ホタテガイ、サルボウガイ、ムラサキインコガイ、スガイ、モモエボラ、ミガキボラ、イソバショウガイ、オオウヨウラクガイ、ユキノカサガイ、カモガイ、オオヘビガイ、バカガイ、ツメタガイ。甲殻類|フジツボ。 棘皮きょくひ類|ウニ。魚類|マグロ、カツオ、マダイ、カンダイ、スズキ、サメ、ブリ。爬虫はちゅう類|オオウミガメ。哺乳類|シカ、イノシシ、クジラ、キツネ、アナグマ、オットセイ。鳥類|カモ、ガン、キジ、アホウドリ、ヒメウ、ウミガラス 〔保管〕女川町教育委員会、小牛田農林高等学校、宮城県教育委員会 文献 辺見鞆高『出島遺跡調査報告書第一号』(一九六四) 辺見鞆高『出島山下貝塚第一次調査概況報告』(一九七〇) 辺見鞆高『出島山下貝塚第二次調査概況報告』(一九七一) 辺見鞆高「女川町出島山下貝塚第二次調査報告」『石巻地 517
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