女川町誌 続編
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第七節 自然 一 女川町植物散歩 (佐藤 春雄) ○七月十四日(火曜日) 朝の天気予報はあまりよくはなかったが、空がからりと晴れてここ数日の空とはうって変わった上天気になったので、少し時間をかけてゆっくり雨降り石まで散歩を楽しんだ。 家の光教会発行の羊歯しだ類の図鑑(原色、コケ・シダ)を持って道々シダ類の名前を調べてみたが、仲々簡単には名前が判わからない。実葉(胞子のつく葉)があればもっと判り易いのであろうが、やはり時間をかける必要がありそうである。 ジュウモンジシダ(オシダ科)・オウレンシダ(イノモトソウ科)・イワガネゼンマイ(イノモトソウ科)・クジャクシダ(イノモトソウ科)等は、あまり苦労しないで判った方である。マタタビ(サルナシ科)は、道路から見えるところに沢山あるが、今年も豊年のようである。道路の両側を埋め尽くすほど生えているヒメジオン(菊科)は満開をやや過ぎた感じではあるが、白に幾分ピンクの入った清楚な花が一面波を打っていたし、道から幾分離れて沢山見られたのはオカトラノオ(サクラソウ科)である。この花は一つ一つは白い小さい五弁花であるが、沢山集合して大き 403

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