女川町誌
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七夜の御祝には唄をうたうな。産日死日金曜日に出港するな。結婚には相性や方角を見ろ。初生児が初外出するときは戌の日がよいけれども止むを得ない時は額に犬という字を書くとよい。赤飯にお湯や汁をかけて食べると婚礼の時雨が降る。⑶正月と盆に関するもの正月あることは五月ある。五月あることは九月ある。正月三日間はゴミも出すな。元日から六日まで針仕事をするな。六日の若木迎えまでは山入りをするな。正月には魚をつるし臼を伏せてその中に餅と米とを入れる。正月中に悪魔祓として獅子振りをする。正月のお供餅は六月一日まで食べない。正月十六日は地獄の釜さえ休んでフタがあく日だから一切の仕事を休め。正月に四足は食べるものでない。盆の三日間及び二十日三十日の晩は三年未満の新仏ある家では灯籠をあげる。盆中は魚を食べるな。生物を殺すな。七月(盆の月)に祝儀や見舞をするな。盆の十六日は針も取るな。⑷雑新しい履物をおろす時座敷ではいて見てそのまま庭におりるものでない。食後すぐ横にねると牛になる。夜爪を切ると親の死目にあわない。爪を切つて火にはいれば早く死ぬ。旅に出る時椽側(座敷)から出ると悪いことがある。旧の正、五、七、九月は祝儀事をするものでない。(正月は正月行事で多忙、五月は農繁期、七月は盆行事の月、九月は稲刈麦まきの月であるからと思う。)旧五月に屋根をふくものでない。(多くの人が手伝するのが田舎の屋根ふきであるから)女が腕まくりをすると雨が降る。家の前に小便をすると福の神がはいらない。夜口笛吹くと蛇が来る。船で口笛吹くと風がおきるから吹くな。泣くまねをすると父母が早く死ぬ。ザルをかぶると背が伸びない。箒にあがると頭やみになる。着たままでほころびなど縫うものでない。雑巾二枚かさねて拭くと双子を生む。二人で同時に座敷をはくものでない。座敷と庭を同時にはくものでない。冬至に南瓜を食べると中風にならない風も引かない。初物は神仏にあげてから頂くものだ。初物は笑つて食べると七十五日生き増す。小供が火遊びすると寝小便する。890

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