女川町誌
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の定期船が通つている。この島には田はなく畑も名ばかりであるから漁業一本で生活を営んでいる。また家畜は猫のみで、車もない。しかし椿は早く花咲き、鶯も啼いている。この島の人々は地形の上から、物を運ぶ際、頭にのせて運搬する風習がある。江島以外の諸島は無人島であるが、海猫・善知鳥の産卵蕃殖する島に、足島・小島・蛇島・恋の島等がある。江島は女川港の東方海上に列ぶ離島で、風物・風土を異にし、見るもの聞くもの皆珍らしく、また学術上参考となる幾多の資料にも富んでいる。全く近海には得難い海洋の別天地である。安永風土記の江島の項にあげている山・島・崎・浜・名水の名称は次の様である。 山(七つ)白しら山たて山通とほりの上山中沢うね山平ひら山鳥とり江え山作さく山嶋(八つ)名はかり嶋二股ふたまた嶋ひら嶋笠かさ替かへ嶋蛇へび島とつ島恋こひ嶋あし嶋崎(七つ)雀すずめ崎烏からす崎小磯ノ崎御伊勢をいせノ崎通とほりノ崎弁天べんてん崎山やま崎浜(七つ)舞まいの浜荒あら藪やぶ浜西之にしの浜ゑつの浜たけしか浜くしま浜ふのり浜名水(七つ) 荒あら藪やぶ清水外磯(壱つ)君ヶ磯大井戸 前浜廻戸ノ尻西ノ浜中ノ 大井之清水箱清水天之清水中岩清水廻浜水ノ平り之清水水之平清水834 江 島 の 船 着 場 物・風土を異にし、見るもの聞くもの皆珍らしく、また学術上参考となる幾多に資料にも富んでいる。全く近海には得難い海洋の別天地である。
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