女川町誌
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この他、産業上重要なものとして、あぶらつのざめ、・ぶり・さばなどの洄游魚があり島ではいかなご(めろうど)漁が重要な漁業の一つとなつている。 以上、海浜動物を通じて、資源的に重要なものは、冬期のあわび・あぶらつのざめ・まだこ・春のいかなご・うみたなご、夏のむらさきうに・まぼや等があげられれ、定置網のぶり・さば・すゞきも重要な魚種であり、他は遊漁程度である。第七節住民・戸口一、藩政時代の戸口仙台藩は封土が広大で、耕地もまた多く、名実共に六十二万石の穀倉富源を擁していた。従つて大藩の基礎を強固にし、藩の財政を健全なものにする為には、特に農民の戸口の増殖を図ることが、藩の政策として最も肝要なことであつた。然るに仙台藩は他藩に比して、天災地変が多く発生し、その被害も甚大であった。一度冷害や洪水などの災害をうけると、収穫は著しく減少するので、藩民は共に苦んだ。当時大藩である仙台藩に於ては、面目にかけ他藩からの輸入米等を仰ぐこともなく、且つ救恤の途が不十分であつたので、意外に藩民は生活に困窮し、他地方に離散するものが続出したこともある。また疫病も屢々流行して死亡する者の数が少くなかつた。当時藩の政策は概して消極的で、一時は戸口の減少さえ見た。その上農民は上納とか夫役などと地頭や地主の搾取24

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