女川町誌
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第二章女川町の上水道第一節上水道計画の経過本町に上水道を敷設する計画は、昭和九年より同十一年の間に於て決定していたが、同十三年度に入り事変の進転に伴い急に取り止めとなつた。当時昭和十二年度の町勢要覧には次の様に述べている。「本町多年の懸案たりし上水道も、本年完成の鉄道敷設と漁港商港としての設備の完備とに支配せられ、その必要を痛感し、既に昭和十一年度に於て町会の議決を経、夫々専門技師の実施設計も終り、曩に該実予算拾参万八千五百円の起債を了し、愈々昭和十二年度より着工の運びとなりつつあり、之れが完成の暁には人口三万人と、船舶其他へ充分供給し得る状態にして、上水道本来の使命を果すものと期待せらる」その後町勢の振興に伴い上水道敷設の必要に迫られ、越えて昭和二十五年十月の町議会に於て再度上水道計画調査費八万円の予算を可決し、同月県水道計画課に依頼して調査を開始した。同年十二月二十六日町議会に於て給水区域市街地一円、給水人口一三、〇〇〇人、一般給水一日最大給水量二七〇立方米位、総水量三、五一〇立方米、事業費総額六、八〇〇万円で工事施行を満場一致可決した。翌二十六年八月より本格的な設計及び測量に着手し、同年八月十二日女川町上水道建設事務所条例を定め、事務所785

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