女川町誌
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第二章女川町の消防第一節消防団の沿革と機構一、女川町消防団の沿革本町に始めて消防組を設置したのは、明治三十五年のことである。当時女川村は女川浜外二十部落からなる人口四千五百余人に過ぎない寒村であつた。然るに同年三月村民の切望により、当時の村長木村寅吉氏が村議会に謀り、女川浜に五十人及び浦宿浜に三十人からなる消防組を設置し、丹野貞蔵氏を初代組頭として本町消防組の第一歩を踏み出した。その後時代の変遷に伴い、施設の充実と防火思想の啓蒙とは次第に向上し、昭和十七年四月政府は勅令第二〇号を以て警防団令を公布し、戦時体制下の治安維持と自治体防衛の目的を以て国家国民の総力結集を要求した。之に応じて団の組織を一層強化すべく、全町を網羅した分団分区を一より七まで部落単位として、団員三〇六名に増員し、その任務の遂行に当てた。更に昭和二十二年勅令第一八五号消防団令の公布により、従来の戦時色を帯びた警防団は解散され、所謂国内唯一の勅令団体として新しい組織だつた消防団が発足し、本町は団員を三六五名に増員した。続いて昭和二十三年消防組織法の施行に伴い、警察行政下の一部門に置かれた消防が完全に分離独立して、純然たる町の自治体消防となつた。同年女川町消防団設置規則・同消防法施行条例・同危険物取締条例が各々制定され、更に消防757

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