女川町誌
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なる漁業形態をもつているのか、次の表はこれを示すものである。サッパ六三七戸の漁業形態(註)この数字は町役場の資料による。即ち六三七戸の内その過半数、三七七戸(五九・二%)は自家漁業を根幹として鰹やサンマの時期には、労働者として他人の経営する近海漁業に従事するものである。これらの漁業労働者群は、自家経営といつても、その漁猟量からいえば問題にならない程度で、むしろ漁業収入の重点は近海漁業の労働者としての収入にあるといつてもよいのである。第二の群は一年中小漁船によつて沿岸漁業に従事するいわゆる典型的な「サッパ」であつて二一九戸(三四・四)にのぼる。即ち「サッパ」の三分の一は典型的な零細漁家として賃金労働者を排出する基礎を為していると考えてよいのである。残りの四一戸(六・四%)は、小数によつて自家漁業をすると同時に五トン未満の動力船を協同経営して、鰹・サンマ等の季節的小規模漁業を営むものである。391

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