女川町誌
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⑵個人機船経営者(イ)昭和三十年現在のかつを・まぐろ漁業経営者は一三名、一九隻であつたが、その内和船時代からの継続者は六名、動力化直後より継続者一名、大正末又は昭和初めの各組合自営後より、継続者一名、昭和二十年頃より新に経営した者五名である。(戦争により自船滅失により、数年休業したものも継続と見做す)漁期は大体カツオ一本釣は四月中旬より九月までである。船により二月頃から鹿児島県方面に出漁しているものもあり、まぐろ延繩は十月より四月まで行われている。(ロ)アメリカ式カツオ・マグロ巾着網漁業の概況昭和二十四年七月より始めて行われ、九八・八一屯一隻操業している。漁期は五月より九月迄で、十月より十二月迄はさんま棒受網漁業に従事し一月より三月迄休船する。最近勃興せる漁業のうち其の将来を期待されて居るものに、カリフォルニア式カツオ旋網漁業及び秋刀魚棒受網漁業がある。カリフォルニア式旋網漁業はアメリカ太平洋岸に於て行われて居る漁業で、日本に於ては東京漁業株式会社日百丸によつて気仙沼港を根拠地として始めて行われ、カツオ一本釣漁業の全国的な不振にもかゝはらず、相当漁獲成績を挙げ、将来此の漁法を採用せんとする傾向を示して居る。374

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