女川町誌
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等の私営商店によつて補給されている現状である。協同組合員の所有している漁船の数は、動力無動力を合せて約八〇〇隻(一トン級無動力船六三〇・五トン未満の動力船約一〇〇、五〇トン以下約一〇、一〇〇トン未満一五、一〇〇トン以上一二)にのぼつているにもかゝわらず、協同組合はなんら組合員のための造船設備をもつていない。造船はあげて女川造船所(最大一五〇トン)、山西造船所(最大七〇トン級)の二つの造船所にゆだねられている。特に見逃すことの出来ないことは、こゝにその支部をもつている宮城県漁業協同組合連合会は、こゝの八つの協同組合の一つ一つをその傘下とし、これを単位協同組合として認めているにかゝわらず、魚市場の経営を通じて、その漁獲物の水揚を行つているだけで、こゝの協同組合の有機的な関連付やその協同による女川漁業の発展等については、何らの積極的な活動をしてはいないことである。殊に上述したように製氷・冷凍の能力に於ても、はるかに私的企業の能力に及ばないし、又造船・漁業用資材の供給、水産加工業の面についても私的経営の能力にこれをゆだねている状態である。女川の様な漁港に近く優秀な漁場をひかえ、水産の種目に於ても実に驚くべき多彩で、豊富な漁場と生産技術とを伝統的に持つているにかかわらず、協同組合の漁港発展についての計画と実行との貧困は覆い難いものがある。二、水産加工品製造者水産加工品製造家は在来の者が、女川九人、鷲神四人で、その他は他所から来住したものである。その住居区域は鷲神・小乗・女川・宮ヶ崎・石浜などである。初めは地方(部落)で資本を出して製造を行つていた者も、広くやるには女川漁港地に移住して直接問屋との鮮魚取引人となる必要があつた。小型発動機や地先の網などに資本を出し、その収獲魚を入手して加工製造した者も一面には季節によつて多人数の人手を使用して加工製造するという様に、一365

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