女川町誌
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業は僅かに三乃至四%に過ぎない。更に産業別に人口を見ると、この事実が一段明瞭になる。即ち総人口一七、〇〇〇人の内水産業者の人口は約七、〇〇〇人を数え、全人口の略々半数に近い。そして建設工業や商業・製造工業の人口を合せたものが、この水産業者の人口に匹敵している。また二十数か所の部落及び人口を産業別に見ても、二・三の部落を除いては、殆どの部落に於て水産業者の人口が圧倒的に多数を占めている。この事実からして女川町は水産業が町の主体をなしていることが明確である。次に各部落につき一世帯の平均人口を見るに、平均人数の最も多いのは小屋取部落で、実に八・三人という数字を示している。そして浦宿部落が最も少く五・三人となつている。全国の五・一人より遙かに多く、女川町の漁家部落が特に高率の世帯人員を擁していることが知られる。即ち女川町は漁業人口を主体として成立し、漁業を以て生活する町民の多いことが分かる。これが本町の大きな特徴の一つである。なお女川町人口統計によつて見ると、平均世帯人数の多い部落程、全世帯に対する漁家世帯の割合が高くなつている。勿論、大沢部落の如く平均世帯人員は七・三人で第七位となつているが、全世帯数に対する漁家世帯の割合は一五・五という低位を示したり、或は竹ノ浦が平均世帯人員は六・二人で比較的低位であるにかかわらず、漁家の割合は八四・五を示しているという二、三の例外はあるが、全体として見ると一世帯当り平均人員の多い部落は漁家の比率が高く、また漁家の多い部落程その一世帯当りの人員が多いという事実を示している。特に女川町の漁家の家族員数が多く、家族員数が九人を頂点として八人・七人・一〇人・六人・一一人という比率の分布の範囲が集積している。即ち家族員数六人乃至一一人の間に、約六四%の漁家々族が含まれているのである。362
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