女川町誌
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これで見ると専業(一五・六%)と第一種兼業(三二・七%)即ち漁業を自営する経営体の割合は四八・三%であり、第二種兼業即ち自営漁業はむしろ従であつて、他人の経営する経営体に属しているものが五一・七%である。他の経営で働いている漁家の数の方が、自営を主体としている漁家の方よりやゝ少いという結果が表れている。更にこれを漁業種別に見ると、次の表の如くである。この表には漁業種別に経営体をあげ、それに相当する漁船の数と従業員数と、そしてその従業員が女川の漁家出身であるが、或は町外から来ているのかを示したものである。この表で一見わかることは、小型船のいわゆる沿岸漁業の経営体が操業する船数と、その従業員とが圧倒的に多いということである。これを船の方から見ると、小型鰹一本釣・小型カツオ延繩・いけすくい・いか釣とはこの沿岸漁業を主とする経営体であつて、八月から十月にかけてカツオ一本釣、十二月から二月にかけてタコ、三月―五月は小女子、十月―十二月はいか釣というように、その漁種は季節によつて変動していることがその特徴である。漁業種別と漁業経営体数及操業漁船数(昭和二七年)358

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