女川町誌
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浜の漁業組合に対し、工事費合計弐千九百円五割の補助金及低利資金借入に依り実施せしめたが、特に磯掃除の如きは成績が顕著であつた。水産奨励に於ては前年に継続し、鰹節削工養成講習会を七月二十七日より十月二十日まで開催し、講習生十六人で本節亀節取り合せて一一、七七八本を切り、百拾樽を削り上げ技術の進歩が認められた。昭和九年本町に於ける漁業組合は十六組合で、該統制上遺憾の点があるのに鑑み、事業の拡充を計るため町より相当の補助の下に聯盟会を組織せしめて其の目的達成に努めた。遠洋漁業奨励の結果、農林省竝に県の補助を得て、大型漁船二隻を進水し、何れも好成績を挙げた。時局匡救農業土木事業として、横浦漁業組合及び飯子浜漁業組合に於て、船揚場工事の遂行に努め所期の目的を達成した。昭和十年匡救農業土木事業としては、竹浦漁業組合に対し、船揚場工事施行の計画をなし、また漁業法改正に伴い町内十六組合の規約変更の申請も完了した。例年にない鰮漁と他府県漁船の相当多数が入港したので、祝賀と歓迎の意味に於て、各漁船に対し歓迎旗の贈与方を計画した。女川町に於いて最初の国庫補助県直轄漁港修築が、旧警察署前より鳥居辺まで施行落成したのが昭和十年の初頭で、この頃は製氷事業も起り他府県船も入港するようになつた。昭和十一年時局匡救事業として尾浦漁業協同組合に対し、船揚場の工事施行の計画をなし、其の筋より補助金四千八百円交付の指令を受けた。また漁業法の改正に伴い前年度に於て組織設定に依る規約変更の申請中、竹浦外十組合が認可された。更に沿岸漁業奨励の意味に於て、小型漁船建建造の補助金下附願を出島阿部清吉外三名申請中、左記の者が交付補助の指令を受けた。阿部清吉・植木喜一郎県水産試験場に於て本町野々浜地先にかきの垂下養殖試験をなし、其の成績が顕著であつた。本町石浜・宮ヶ崎・女川・鷲神・小乗の五部落の魚肥製造家に依り、工事組合法に基き海産物製造工業組合の組織を見た。本年に於ける鰮漁は前年に比し予想外の不漁を見たので、330

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