女川町誌
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明治二十九年三月二十八日 鷲神総代 木 村 喜 八 女川村会議長 木村慶五郎 殿 修繕見積書 一金拾七円五拾銭 石採り人足費 但し人数七拾人、壱人に付一日二十五銭の割。 一金九拾壱銭二厘 雑貨 一金拾八円五拾八銭七厘 石工及土方人足賃 一金四拾五円 石採り人足費 但し百八拾人一人に付一日二十五銭の割。 一金五百拾円九拾六銭三厘 右は石垣及土運び裏込下水掘等の見積り。 一金弐拾五円 右は橋材及石採り船借用損料其他雑費の見積。 一金四拾円 右は村社前修繕の石採り及石垣積方及土運びの見積。 総計金弐百九拾七円九拾六銭弐厘 なお、次いて海嘯その他の場合に於て次の様に道路橋梁当の復旧工事などにつき議会に提出された。 ⑵ 津浪被害による道路橋梁復旧工事 明治二十九年六月十五日におこつた宮城・岩手・青森三県にまたかる東海岸をおそつた大津波の為に堤防橋梁復旧工事の為の村会議案(明治三十年八月二十八日) 本村字女川浜川尻道路幷に石垣及字鷲神浜里道兼堤防幷に石垣、昨年六月大海嘯のため破壊の個所に県税の補助を受け、本年六月二日より復旧工事に着手した。爾来つとに受負人を督励し八九分通り工事進行し最早竣功を告くる場合に至り、本月五日又々海嘯襲来し該工事中築立たる石垣及盛土砂等流亡せられたるに付別紙設計書の通り更に金百七拾七円七拾七銭四厘を要せざれば竣功を見る能はず、因て之を本年度土木費中へ追加として工事竣功せしむるの見込み、右工費追加の儀は昨年海嘯以来数度の災厄に遭遇し村民一層困難を極め、加えて本年の嘯害にて他に急破の個所数ヶ所有之不取敢修築せざれば人馬通行難成に付、旁前工事費用までは到底民力に及兼ねるに付工費金額即ち金百七拾七円七拾七銭四厘県税を仰き度しとの説に全会一致にて決す。 256 257

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