女川町誌
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であるが、今は前記の国内製油所で精製した油の中継所という立場であるから、税関の派出所も廃止されたわけである。我国の輸入原油はイラン系を最とし、次は米国・シンガポールから来る南方系という所で、重油を最も多く消費する部面は製鉄工場・発電所、その他の工場である。工場消費量と船舶消費量とを比較すれば、船舶方面は微々たるものであるが質の方からいえばA級即ち良質の重油である。ガソリンの国内需用は実に大なるものであるが、最大の需用者は自動車類である。従つて女川港に船舶を以て移入される油は殆ど重油で、ガソリンは陸送によるのが本筋のような現状である。現在本町に本店を有し各地に支店十か所を持つて居るのは阿部喜商店で、税額も多く、その他日本漁網船具・日網石油・亀井・塩釜商会・岩城屋等の主張店、木村屋等々石油業を営む店が多いが、その主なる対象は勿論船舶である。自動車対象のカソリンスタンドは現在五か所ある。 尚現在の主なるタンク所有者を列記すると次の通りである。 246

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