女川町誌
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として速行せらるべき問題なり。宮城県女川港と塩釜港との比較㈠日米間定期航路の寄港地として地理的位置は塩釜も女川も大差なきものと認む。㈡現在に於ける両港湾の比較⑴塩釜は水路七米六僅に五六千噸級の船舶を辛うじて入港せしめ、女川は一万五千噸級の船舶を平素自然岸壁(人工を加へさる岸壁)にて容易に荷役しつゝあり。⑵塩釜は現在は勿論大築港後と雖も、外洋より岸壁迄での道程遠く、従つて入港時間多く女川は全く之に反す。⑶塩釜は現在も将来も案内を要し、女川は全く案内を要せず。⑷塩釜は水路浚渫の為に年々二万円の維持費を要し、女川は現在も将来も斯かることなし。㈢将来に於ける両港の比較⑴塩釜は今日五六千噸級の船舶を入港せしむる為に既に五百四拾六万参千円を費し、今後一万噸級の船舶を入港せしめんが為には、尚五百万円以上の工費を要すべし、然るに女川港は僅々数十万円にて足る。⑵塩釜に一万噸級船舶を入るゝ為改修すべき水路の維持費は将来相当増大すべし、然れども女川は斯かる維持費は絶対不要なり。⑶仮りに塩釜に一万噸級船舶入港可能の修築をなすも、日米間の定期船には壱万七八千噸より弐万六七千噸の大船舶配船せられつゝあるを以て、日米間の定期船舶を悉く寄港せしむる港湾とは絶対になることを得ず。従つて漸次大船に移り行く将来の海運界にとりては塩釜は発展性絶対になく、之に反して女川港は三万噸の巨船と雖も案内を要せず入港容易なり。女川港修築計画調査員報告(昭和一二年九月)女川港修築計画概要港湾協会港の沿革及現況女川町は宮城県牡鹿郡にあり北緯三八度二七分東経一四一度208

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