女川町誌
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午後六時〇分、緊急女川町議会を開催し、全員にて災害対策特別常任委員会を設置し、直ちに災害対策につき活動を開始した。午後十時〇分、災害対策本部各部長会議を開催して被害概況を集計し、更に各種救援所の周知、物資の調達確保、配布方法等の方針を決定し、直ちに炊出を実施、その他緊急業務に取りかかつた。(以上は女川町公民館報第一〇号の抜萃)二、チリ地震津波の特徴⑴三陸海岸地方に津波が襲来した前日五月二十三日(月)、南米チリ国に大地震があつたが、わが国の気象庁の地震計にはかすかに感じた位で、気象庁に於ても津波が来襲するとは予想しなかった程で、民間人には全く夢であつたのである。⑵波長が非常に長いので、津波という感じではなく、高潮という感じであった。押し寄せて来るのに約二十分、引いて行くのにまた約二十分という状態で、かって経験したことのない現象であつた。それでいて満潮より四米乃至五米も高かつたので、最も低く引いた時は、魚市場から東鰹見通した以西は、海底が見えたという状況であったという。従つて被害も大きい訳である。⑶今までの三陸津波は、何時も第一波が最も大きかつたのに、今度の津浪は第八波(午前七時四十分頃)が最も高く、その次が第三波であつたことも一つの特徴であつた。三、被害地と被害程度本町内に於て被害の最も多かつた所は、勿論臨港地帯であるが、島浜では野々浜が三十一戸の内二十九戸まで流失1000 1000
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