女川町誌
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九、配給協力委員会を次の如く設けられたい 1、委員会を公会(町内会)単位に設ける、委員の数、選任方法は自主的決定に俟つも形式的任命を廃し真に消費者の利益を代表するを以て主体とする 2、委員は入荷配給に立会い鮮度重量等消費者の満足す配給を期し、常に県・市魚類統制組合等と連絡を保つを任とす る食糧危機突破につき牡鹿・桃生町村長が昭和二十一年六月 二十日知事に対して請願 請願書現下未曾有の最大食糧危機突破対策に関しては、六月一日以来数回に亘り管内関係町村長・農業会長・漁業会長、合同会議の結果一意専心自治調整米並代替食の造成と、且つ之が消費規正に夫々の立場にて努力致し今日に到りたる次第であります。更に本二十日桃生郡南部町村長牡鹿郡町村長合同の上食糧危機突破合同会議を開催し、之が自治調整米による自給対策に関し最後的詳細なる協議致したるも、管内生産関係町村よりの別紙(その一)数量の自治調整米にては、到底純消費町村たる牡鹿郡女川町・渡波町・鮎川町大原村荻浜村並に桃生郡野蒜村宮戸村は絶対に食糧危機突破は不可能となり、恐るべき餓死状態は必至となると共に、其他蛇田村・稲井村外桃生郡河南各町村に於ても、要配給の不足量を絶対必要とする次第であります。就いては我等関係町村民の餓死突破のため、別紙(其二)数量の政府米を特別の御詮議を以て払下の御取計相成度、別紙自給対策調書を添へて請願致します。 昭和二十一年六月二十日 牡鹿郡宮戸村長 設楽栄治郎 渡波町長 末永正 野蒜村長 尾形稲秀女川町長 須田金太郎 小野村長 梅森軍記鮎川町長 和泉太三郎 赤井村長 川元房吉蛇田村長 平塚周五郎 大塩村長 芳賀了亮稲井村長 岡東吉 広淵村長 佐々木 柳蔵荻浜村長 杉浦一雄 須江村長 佐藤吉之助 大原村長 鈴木修二北 村長 斎藤博桃生郡前谷地村長橋 本清十郎 矢本町長 千 葉 隆三郎 鹿又村長 佐々木 浅治宮城県知事 千葉三郎殿 女川町常会 戦時中は市部に町内会、町村には部落会があつて、女川町に於ても毎月定例の部落会長会議を開き、上意下達、下情上達の常会というものが行われた。この常会に出た協議事項中から食糧に関するものゝみを抜抄したが、政府も本町も食糧増産と未利用食糧の活用に如何に意を用いたかがよくわかる。この外に女川町は特殊なる純消費地として昭和二十一年二つの方策を講じた。その一つは各家庭に鰹その他の魚類を定期に配給して個々に農村に行き米と物々交換を行わしめたことである。食管法違反で捕えられた者は町の了解工作によつてゆるされたという例もある。全国で二三百万人位の餓死者は出来るだろうと言われた程で配給米は要糧の半分に充たないことは当然の事実である。そこで県は鹿又・前谷地等の米産地と女川町を組合せるからそれ等の町村から自主的に供出補給してもらえと言うのであ 955

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